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防草シート施工で雑草対策を長持ちに

― 造園のプロが教える、選び方・施工手順・費用目安 ―



はじめに:草むしりの時間を「ゼロ」にする方法


毎年のように生えてくる雑草。抜いても抜いても追いつかず、夏の炎天下では重労働です。そんな中で人気を集めているのが「防草シート施工」。


「草が生えなくなるシート」として知られていますが、実はただ敷くだけでは効果が出ないことも多いのです。正しい材料の選定施工方法が大切で、これを間違えると数年で雑草が再び顔を出してしまいます。


この記事では、石川県内で多数の施工を行ってきた岩島造園が、現場の経験をもとに「失敗しない防草シート施工」について詳しく解説します。



1. 防草シートとは? その仕組みと役割


防草シートは、「日光を遮断し雑草の発芽を防ぐための専用資材」です。一方で透水性があり、雨水を通すので水たまりを防ぎます。

つまり、「光は通さず、水は通す」という性質をもつことで、長期間の草抑制を実現しています。


主な素材と特徴

種類

特徴

向いている場所

ポリプロピレン不織布

軽く扱いやすい。家庭用に多い

庭・花壇まわり

ポリエステル不織布

強度・耐久性が高い

駐車場・通路などの車両荷重部

織布タイプ

引張強度に優れるが凹凸を拾いやすい

砕石下・施工面が平坦な場所

耐久年数はグレードにより5〜10年前後。紫外線対策(UVカット処理)あり・なしで寿命が倍近く変わります。



2. 用途別に見る「最適なシート選び」


一口に防草シートといっても、敷く場所によって求められる性能は異なります。


● 庭・花壇まわり

見た目と作業性のバランス重視。厚み0.4〜0.6mm程度、透水性の高いタイプがおすすめです。


● 砂利の下

砂利の下に敷くことで「雑草が生えにくく」「砂利が沈みにくく」なります。やや厚め(0.5〜0.8mm)で破れにくいタイプを選びましょう。


● 駐車場・通路

車が乗る場所は強度が最重要。厚み0.8〜1.0mm前後、PET素材などの高強度タイプを使用します。施工時の転圧(締固め)も必須です。


● 斜面

風でめくれやすい場所はピンを密に打ち、端部を「返して」固定します。



3. プロが行う施工手順(実際の流れ)


現地確認

まずは日当たり・水はけ・地盤の状態を確認します。配管・雨水マスなどの位置も事前に把握しておきます。


表土処理

雑草を根から除去し、表面を平らに整えます。この「下地づくり」が不十分だと、後々シートが浮いたり、隙間から雑草が生えてきます。


下地整備

必要に応じて真砂土や砕石で勾配を調整し、転圧機でしっかり締固めます。雨水が溜まらないよう、水勾配(1〜2%)をつけるのがポイントです。


シート敷設

  • 重ね幅は10cm以上(砂利下や斜面では15〜20cm)

  • 継ぎ目は水下方向に重ねることで水の侵入を防ぎます

  • 継ぎ目には防草テープで目止めを行うとより安心です


固定ピンの打ち込み

  • 端部:30〜40cmピッチ

  • 中央:50〜80cmピッチ

  • U字ピンや傘型ピンを使い、しっかり押さえます


仕上げ

仕上げ方法は2通りあります。

  1. 露出仕上げ:シートが見える仕上げ。コストを抑えたい場所に。

  2. 砂利仕上げ:粒径20〜25mmの砂利を厚さ5〜10cm敷くことで、見た目が美しく長持ちします。



4. よくある失敗とその原因


失敗例

原因

改善策

シートが膨らむ

下地の凹凸や空気

表土整正と転圧を入念に

隙間から雑草発生

重ね幅が狭い・テープ未使用

10〜15cm重ね+目止め

シートが風でめくれる

ピン不足・端部未処理

見切り材やレンガで押さえる

水が溜まる

勾配・排水不良

下地勾配と排水経路を設計段階で確認



5. 防草シートのメンテナンス方法


敷いて終わりではありません。耐久性を維持するために、

年1回の点検をおすすめしています。


  • 継ぎ目・端部の浮き、ピンの抜けをチェック

  • 雨水排水口まわりの掃除(砂や落ち葉がたまりやすい)

  • 飛来種子から芽が出た場合は、早めに抜き取るか補修

部分的な破損であれば、同じ材質のシートを重ねてピンで固定すればOKです。



6. 施工事例から見る効果


● 玄関アプローチ(約8m²)

 緑色シートを露出仕上げで施工。これまで月1回草むしりしていたお客様が「今年は1度も草が出なかった」と喜ばれました。


● 庭全面+砂利仕上げ(約40m²)

 砂利を10cm厚で敷設。見た目が明るくなり、お庭の印象が一変。雨上がりでも泥はねが少なく、掃除もラクに。


● 月極駐車場(約120m²)

 高強度シート+砕石仕上げ。年2回の除草費用がゼロになり、管理コストが大幅に削減されました。



7. 費用の目安



※下地の状態や面積によって変わります。あくまで一般的な目安です。

施工箇所

施工単価(材料・工賃込)

備考

庭・通路(露出または砂利下)

2,000〜4,500円/m²

材料・ピン・テープ込み。砂利は別途

駐車場(砕石下地整備含む)

3,500〜6,500円/m²

車両荷重対応タイプ

小面積(10m²以下)

一式 25,000円〜

出張費・下地整備含む場合あり

参考例 シート40m²・砂利仕上げの場合

  • シート・副資材・施工:約12〜18万円

  • 砂利(約4.5m³)+運搬敷均し:約11〜12万円→ 合計 約23〜30万円程度




8. よくある質問(Q&A)


Q. 雨は通りますか?

 A. はい。透水タイプなら通水します。ただし水勾配が取れていないと水が溜まる場合があります。


Q. ペットやお子さまに安全ですか?

 A. 露出仕上げでは擦り傷の恐れがあるため、砂利仕上げがおすすめです。


Q. 植栽はできますか?

 A. できます。植える部分だけ開口し、シート端部をしっかり固定します。


Q. どれくらい持ちますか?

 A. 直射日光の影響が強い場所で5年程度、砂利下や日陰では10年以上持ちます。



9. 岩島造園のこだわり施工


岩島造園では「長持ちする下地づくり」を第一に考えています。

防草シートの寿命は、素材よりも地盤整備の丁寧さで決まります。


  • 水はけ・勾配・排水をしっかり確認

  • シートは現場に合わせてカット・端部処理

  • 強風や犬走りなどリスク箇所はピン増し打ち

  • 施工後6〜12か月の点検もご希望で対応

これらを徹底することで、「10年草が生えない」施工を目指しています。



10. ご相談の流れ


  1. お問い合わせ(お電話・メール)

  2. 現地確認・お見積り(無料)

  3. 施工日程のご相談

  4. 着工(1日〜2日程度)

  5. 完了確認・アフターフォロー

野々市市・金沢市・小松市・かほく市を中心に、近隣エリアも出張可能です。ご希望があれば「砂利の種類」や「見切り材デザイン」などもサンプルでご案内します。



11. まとめ:防草シートは“手間を減らす投資”


防草シートは、一度きちんと施工しておけば、何年も草むしりの手間を減らせます。ただし、シートの品質だけでなく「下地整備・端部処理・重ね幅」の3つを丁寧に行うことが重要です。


もし「雑草を根本から減らしたい」「砂利敷きも一緒に整えたい」という方は、ぜひ一度岩島造園へご相談ください。現地の状態を確認し、最適な素材と工法をご提案します。



🌿 無料見積り・ご相談はこちら

📞 電話・メールで受付中


📍 対応エリア:野々市市・金沢市・小松市・かほく市ほか石川県内全域


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