― 「剪定」のすすめ ―
- Makoto Iwashima
- 4 日前
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更新日:1 日前
🌳 庭木とこれからの暮らしのために
プロローグ|一本の木の前で
そのサクラは、家の角に静かに立っていました。野々市市の住宅街、築40年の木造住宅の庭で、80代のご主人が枝を見上げながら言いました。
「この木ね、子どもが生まれた年に植えたんです」
枝の間からこぼれる春の光。その木は家族の時間とともに、40年以上生きてきました。
剪定とは、木を切る仕事でもありますが、時間を整える仕事でもあります。
第1章|人はなぜ剪定を誤るのか
ほとんどの方は、こう思っています。
「伸びすぎたら切ればいい」
それが、木を一番苦しめる考え方です。
木は、伸びた枝で光を取り、呼吸し、体力を蓄えています。むやみに切ると、木は混乱し、弱り、病気になります。
剪定とは、木の未来を設計する行為なのです。
第2章|「切らない優しさ」が木を壊す
白山市のお宅で、10年放置されたカシの木がありました。
中は真っ暗。風が通らず、枝が腐り、虫が住み、表からは元気そうに見えて、内部は崩壊寸前でした。
「切るのがかわいそうで…」
実は、切らないことが一番残酷なのです。
第3章|剪定で庭の空気は変わる
剪定が終わった直後、その庭は「静か」になります。
風が通り、湿気が抜け、葉がそよぎ、庭全体が呼吸を始める。
金沢市のお客様が、剪定後の庭を見てこう言いました。
「家の中まで、気持ちよくなった気がします」
第4章|失敗した剪定の話
ある年、強剪定されたサクラの相談を受けました。
3年後、幹の内部は空洞になり、倒木の危険木になっていました。
「その時は、すっきりしたんです」
剪定は、その年の見た目で判断してはいけません。
第5章|剪定は「木の寿命」を左右する
木には寿命があります。そしてその寿命は、剪定の仕方ひとつで大きく変わります。
適切な剪定を続けた木は、50年、100年と生き続けます。
逆に、切りすぎ・放置・間違った位置での剪定は、10年、20年で命を縮めます。
剪定は、木の延命治療でもあるのです。
第6章|樹種ごとに違う「剪定の作法」
🌸 サクラ
切りすぎ厳禁。枝の整理は最小限、切り口の保護が重要。
🍁 モミジ
透かし剪定が基本。混み合い防止がすべて。
🌲 マツ
年1回の定期管理で骨格維持。
🌿 カシ・シイ・クス
強剪定は樹勢低下と腐朽の原因。
第7章|季節ごとの剪定の意味
季節 | 目的 |
春 | 芽吹き調整 |
夏 | 樹勢コントロール |
秋 | 来年の準備 |
冬 | 骨格づくり |
第8章|剪定現場の一日
朝8時。道具を整え、木を見上げ、風を読む。
「今日は、この木の一年を整える日だ」
剪定は、職人と木の対話です。
第9章|剪定施工事例
野々市市|築40年の庭の再生→ 3年管理計画で健康な庭へ
金沢市|老木の延命剪定→ 倒木リスク解消
白山市|相続前の庭整理→ 管理しやすい庭へ
第10章|剪定の料金目安
内容 | 目安 |
低木剪定 | 2,000円/本〜 |
中木剪定 | 5,000円/本〜 |
高木剪定 | 15,000円/本〜 |
年間管理 | ご相談 |
枝葉処理 | 5,500円/軽トラ1台 |
エピローグ|木と生きるということ
剪定とは、庭を整えることでもあり、
人生の時間を整える仕事でもあります。